雛菊様 離れて お姉ちゃん 瑠璃 部屋から出ないで あなたたちも お願い 浅い 中にも武装を 迷うな 弱くなる さくら 怒りを保て 刃になれない 殺れ 憎しみがなければ… でなければ… 雛菊様 守れない ありがとう 瑠璃… 来るな や…やめろ やめろ 助け… 死にたくないなら 来るなよ 死にたくないなら 来るなよ さく ら… 雛菊様 雛菊様 さくら もう大丈夫です ご安心ください 血… ああ これは… 雛菊様… さくら ケガ しちゃ やだ 大丈夫ですよ 全て返り血ですので でも 震えてる ごめんね さくら 雛菊の ために… 雛菊様 さくらはもう 10年前とは違います 今度こそ 雛菊様をお守りできるように ですからどうか 「よくやった」と 「守って」と言ってください そのほうがさくらは 報われます ありが とう すごいよ さくら 雛菊を 守って はい 雛菊様 花葉様 姫鷹様 ご無事ですか 四季庁 春職員です 待機中 賊の襲撃に遭い 応戦 数名撃ち漏らし 夏離宮への侵入を許しました 申し訳ありません 言い訳はいい 報告を 死傷者はなし 辺り一帯が停電しており 電波もつながりません 現在 我々と冬の里の護衛が共同し 状況の把握と対応に努めております 冬が なんで それが 襲撃の際 加勢に現れ 冬主従の命を受け お二方を極秘裏にお守りしていたと 私だけでは不足だと それとも 罪滅ぼしのつもりか 凍蝶 使えるものは使うか あとの処理は我々が 中でお待ちください 大丈夫 だよ 先に行かないでって 言ったでしょう さくら もし かして あれ… 瑠璃 夏の 代行者 さま? 子供のころから あやめが大好きだった あやめ あやめ 瑠璃 あやめ あやめ 起きて その起こし方 やめて 大好きなお姉ちゃんがいて あたしとおそろいにして あたし あやめとおそろいがいい また やったあ 幸せな家族がいる そんなの 当たり前に続くと思っていた 痛い 瑠璃 痛い 痛い 痛いよ あやめ あの日 神様に選ばれた日 全てが変わってしまった どうして あたしなの あたし 神様になんてなりたくない 瑠璃 私が護衛官になるよ でも それだとあやめが… 瑠璃 いいの 私がそうしたいの ごめんなさい ごめんなさい あやめには あやめの人生があるのに きっともっと すてきな人生があったのに それなのに 本当に… 本当に ごめんなさい 大好きなお姉ちゃん お姉ちゃんは あたしのことを一番よく知っている あたしも お姉ちゃんのことを一番よく知ってる そう 思ってたのに 繰り返します 先ほど 矢賀発電所で爆発が起き 火災が発生しました 原因は不明 電力の復旧には時間がかかるとの ここを出ていくか 籠城して朝まで守るか 判断すべきでしょうね 瑠璃 周囲の状況はどう 頑張ったね 分かってるんでしょ 答えなさい こういうときくらい すねないで答えて すねてないもん すねてるでしょ 3か月間ずっと だって… 教えてくれなかったじゃん え 彼氏いるって 教えてくれなかったじゃん あの… それ 今で… あたしには 大問題なの いきなり結婚とか言われたら 怒るに決まってるじゃん つうか いつ会ってたの なんで隠してたの 双子なのに 秘密とかなしじゃん あたしはずっと報告してたのに それは… というか その話絶対今じゃないから じゃあ いつならいいのさ け…けんか ダメです みんな なかよく… 状況を教えて おいで ほかに賊は見当たらないけど 半径100メートル以内に 1時間前から停車している黒い車があるから 警戒して ただ今は 停電の影響で道路も車の事故が多いから 下手に出ないほうがいい それが夏の代行者の能力 「生命使役」 そっ みんな教えてくれる 友達だから この一帯で怪しい動きはないと 連絡がありました 瑠璃の言っていた黒い車については 既に立ち去ったあとでしたが 念のため 瑠璃の能力で追跡させていますし 警備も続けるそうですので 出発は夜が明けてからでも 問題ないと思います そうですね では あ…あの… ご婚約者のこと なぜ瑠璃様に隠されてたんですか 言えなかったんです 言えば 当然怒ると思って あの子のことは 誰よりも知っていますから 瑠璃様も そう思っていたのでは あの…さむく ない ですか ああ あたし夏の代行者だから 雛菊様は寒くないですか うちの子 膝に乗せる 姫鷹様 じいーっ な…なんでしょう 瑠璃様とは 今日初めてお会いしたと思っておりましたが 厨でお会いしたのは あやめ様ではなく 瑠璃様ですよね ですよね ごめん だますつもりはなかったんだけど 春の従者がどんな人か 知りたくて どうだった あやめに似てたでしょ 熟練の技ってやつ それ 熟練しちゃダメなやつです だって そうでもしないと娯楽とか楽しめないじゃん 代行者なんて 何するにも監視がつくんだよ 年頃なのにさ あの なんの はなし あやめのふりして 姫鷹様を化かした話です さくらを 春の従者の人って どんな感じなのか興味があって あやめのふりしたの やなヤツだったら 迷惑かけてやろうって思ってたんだけど さくら いいこ だよ ひ…雛菊様 さくらは雛菊様専用のいい子ですので ほかの方には それほど… でも うれしいです ううん あたしにもいい従者さんだったよ 羨ましい 雛菊様の騎士様だね 夏の代行者様は あやめさんに 結婚のこと 言って もらえなかったの すごく つらかったんですね あやめさんを見るとき ずっと さみしそう だから あたしは お姉ちゃんの一番だと思ってた あたしは お姉ちゃんが一番だから 瑠璃様… だって ひどいと思いませんか あたしは婚約者とのこと 全部話してたんだよ あの…婚約者が いるんですか まあね 第一印象は最悪だったけど お姉ちゃんのこと弱いとか言うから 鹿で蹴飛ばしてやったんだ 下手すれば死んでいたのでは だって お姉ちゃんのこと悪く言われて 許せるわけないじゃん 夏の代行者様 あやめさんのこと 大好き ですね うん あやめさんと 仲直り しないまま ですか 雛菊もね お部屋こもってたこと あります 姫鷹様から ちょっと聞きました 雛菊たち 代行者 でも ひとです つらいことあったら 逃げたいです うん でもね 逃げると拒絶 違います そうしてたらね よくないこと おきます 雛菊 夏の代行者様 心配です 雛菊様 雛菊ね 賊に襲われて 里に 助けて もらえなかった みすてられた それがすごく つらくて しかえしみたいに 拒みました 春 あげないって 当然だよ あたしだってそうする でもそれ ダメです 季節ないと 民のひと 困ります 大地も 田畑も 育たない それに 雛菊が ちゃんとしないから 雛菊じゃなくて さくらが 傷つきました さくらは 雛菊を みはなさないで 尽くして くれたのに 雛菊が 意地はる時間 長すぎて さくらじゃ 力不足って 思われたの 雛菊が 春 呼ばないから さくら 里を追い出され ました いや さくら… もう忘れなさい 顕現の支えにならない者は不要 あなたには 代わりの従者を用意しています いや です 雛菊 さくらといたいです なりません あの子はもう必要ないのです 雛菊様 誰か 止めなさい ごめんね さくら 雛菊が 意地悪 したか… 開けて 開けてえ お願い 何もいらないから 雛菊様のおそばに 朧月夜… 剣の鋭さ潜め… 暗夜…霞み 揺蕩う… 雛菊 様… 雛菊様 ここです さくらは ここにおります 雛菊様あ 堪え… 春の宴… 春の 顕現… さくらああ そういうね ことが あってから 雛菊 かわりました かわったら 前よりもっと さくらと仲良く なれました だからね 夏の代行者様にとって 世界一 好きな女の子が お姉さんだったら いじわるしちゃ だめ だよ 本当に 会えなくなること 世界には あります だから 後悔しないように 好きな人には 優しく してほしい です 雛菊 携帯 使えないです え 今 練習してる最中なんです じゃあ とりあえずさくら様の教えて では 携帯を はい はーい 冬の代行者様に会うの え…えーと 狼星さまから おたより ないから お会いできても 四季会議だと思います ええ 10年前助けてもらったのに ひどくない 私としては 少なくとも 冬の代行者本人からそれなりの誠意を見せてこないかぎりは 会わせたくありません 今は顕現の邪魔をせぬよう 見守っておられるのでは 私が冬の代行者様でしたら 電報は真っ先に送るでしょうが お会いするのは 時期を見計らいますから 文は ありました でもあいつの言葉ではなく ただの挨拶文です ほんと に 冬の代行者様のこと 嫌いじゃないんだ 会いたい はい あいたい です すごく ずっと 「わたし」は あいたかったから さくら様 いいんですか こんな健気な乙女を あんなジメジメブリザードマン なんかに 狼星のことですか まだそんなことを まったね やっと あたしを遠巻きにしない友達が出来たのに お姉ちゃんのこと 大嫌いじゃなかったの ケンカのときに言ったセリフなんて 無効だよ そう 私は真面目に言ってたわよ 祝福してほしいって あのね 必要としてくれるのは うれしい 瑠璃を支えるのは 私の使命のように感じてたから でもね 今のままじゃダメ 瑠璃っていう一人の存在として 私がいなくても大丈夫にならなきゃ そんな難しいこと言われても 分かんないよ 私は まだ子供で 好きな人でも まだ結婚したくないし それより 友達が欲しいし それより… それより お姉ちゃんといつまでもいたいの 夏なんて どうでもいい お姉ちゃんが夏の花を見るのが好きって言うから やってるだけだもん あたし 世界のためになんてやらないよ お姉ちゃんが夏を見せてって言うから… ごめん ずっと そうだもん それしかやれる元気もらえなかった 彼氏がいてもいい 結婚してもいいから そばに いてよ さみしいよ あやめ ああ 四季の神様 どうして 妹を選んでしまったんですか どうして変わっちゃうの 今までは あたしだけのお姉ちゃんだったのに この子は甘えたがりで ただお姉ちゃんが好きなだけの子供だった あたし頑張りたいよ でも… 選ばれなければ もっと自由に伸び伸びと生きられたはずなのに お姉ちゃんがいないと 頑張る意味がないの ごめんね 瑠璃 従者になる道を選んでから 私も たくさん我慢した 青春を瑠璃にささげた もう少し我慢すれば この夏の神様から解放される もう頑張らなくていい 自分の人生が始まる 喜んでいい 家族だからって 遠慮しなくてもいい でも… いざ自由が転がり込むと どうして… 今年が最後よ 里が決めたの 来年からは 私に夏を贈らないで 強くなるの どうして こんなにも… ねえ 瑠璃じゃなければよかったね …この神様から離れたかった 私が代わりになってあげられたらよかったね 妹が好きじゃなかった 瑠璃じゃ なければ 妹が嫌いだった 私は もっと… もっと 優しいお姉ちゃんになれたかもしれない でも 妹を愛していた 瑠璃 ごめんね お姉ちゃんが… 代わってあげられたらよかったね